スペシャル対談 大久保佳代子(タレント) × 東村アキコ(漫画家) 前篇
コンタクトセンターで働きながら夢をかなえた2人の本音とは?
こんにちは。ジモタツ編集部ナツママです。
11月某日、当社池袋ソリューションセンターでスペシャルな対談が行われました!
その名も『コンタクトセンターの日制定記念スペシャル対談 大久保佳代子(タレント) × 東村アキコ(漫画家) ~コンタクトセンターで働きながら夢をかなえた二人の本音とは?~』
昨年、当社の創業記念日でもある9月20日が「コンタクトセンターの日」に制定されたのを記念して、当社OGであるタレントの大久保佳代子さんが『コンタクトセンター親善大使』に就任されました。
今回、大久保さんと同じようにコンタクトセンターで働きながら夢をかなえた、東村アキコ先生とのスペシャル対談を実施。
フジテレビ系列でのドラマ化も決定した『海月姫』(2018年1月15日より放送開始)や、『東京タラレバ娘』などを手掛け、今もっとも熱い漫画家の一人です。
当社池袋センターで、当時を振り返りながらお話ししていただきました!
司会には、現在進行形で当社で働きながら芸能活動を続ける、お笑いコンビ「コーヒールンバ」の西原さんに務めていただきました。
【プロローグ】まずはお二人のご紹介 ~コンタクトセンターとの関わり~
西原 それでは、開始いたします!
大久保 声!声でかくない??(笑)
西原 一応気合を入れるということで!今回司会を務めます、西原です!今もベルシステム24でコミュニケーターをやりながら、「コーヒールンバ」というコンビで芸人をやっておりまして、金融系のお問い合わせ業務でコミュニケーター歴が15年になります。
大久保 15年!いったね~、それ。いったね~。(会場笑)
西原 はい、ベルシステム24にお世話になりっぱなしです・・・。これからなんとか、上がっていければと。。。
大久保 どこで??ベルシステムで??
西原 (笑)いやいや!あの、ベルシステム24でももちろんがんばりたいですが、松竹芸能の芸人として・・・。テレビもちょっと出演させていただいているんですけど、それだけだとまだまだ食べてはいけないので、ベルさんにお世話になっている次第です。それではまずはお二人のご紹介を!
大久保さんはお笑いコンビ「オアシズ」として、バラエティーのみならず、ドラマや舞台など数々のメディアに出演されてご活躍されていらっしゃいます。全国で大久保さんを知らない方はいない!
大久保 そんなには出てないですけどね・・・。あ、じゃあ私の代表作、何か言ってください。ドラマか映画の。
西原 (少し考えて)・・・分かりません!申し訳ございません!(一同笑)
大久保 いいです。いいです。大丈夫です(笑)。
西原 はい!え~・・・そしてですね!(裏声)大久保さんは、芸能活動をしながら、当時川崎市のセンターでコミュニケーターとして働いていらっしゃいました。スーパーバイザー(以後、SV)として新人教育なども担当され、約13年間、ご活躍いただきました。
大久保 そうです、いましたね~長く。当時は月~金でコンタクトセンターに出勤できる時期があったんで、その時はSVという役割で、新人研修とか、シフトの調整なんかもやってましたよ。13年いましたけど、(西原さんが)抜かしたってことだよね??
西原 はい、ぼく・・・抜かしちゃいました(笑)。
大久保さんは今年の9月20日に、「コンタクトセンターの日」が制定されたのを記念して、コンタクトセンター親善大使にも、大久保さんは就任されたということで・・・。
大久保 選ばれたんですよ。選ばれてこの制服を着て。社長とも握手させていただいて。
西原 続きまして、東村アキコ先生。「海月姫」「東京タラレバ娘」「主に泣いています」「ママはテンパリスト」など精力的に作品を発表される、日本を代表する漫画家のお一人です。受賞作品なども多数あって、自身の半生を描いた「かくかくしかじか」では、第8回漫画大賞も受賞されています!
東村 割とコメディータッチの漫画を描いてます。(「かくかくしかじか」に)コミュニケーター当時の話、めっちゃ描いてるんですよ。
大久保 え~、読みた~い。
東村 持ってきたので、ぜひ読んでください。皆さん、これ、イチオシですよ。(一同笑)この対談を読んで私の漫画を読もうかな、と思う人は、これが一番入りやすいんで、ぜひ!
大久保 宣伝しましたね!?(笑)
西原 宣伝といえば、東村先生。1月からフジテレビの月9ドラマで「海月姫」がドラマ化決定しましたね!おめでとうございます。(拍手)
大久保 素晴らしい~。ちなみに、主演女優さんも決まってますか?
東村 決まってます、芳根京子さん、朝ドラ出身の女優さんです。
大久保 あ~、入り込む余地ないですか。もう(笑)。
西原 あの~・・・、後半あたりに、私もぜひ。チョイ役でいいので・・・。
東村 いや~、でも(西原さんのループタイを指さして)タイのセンスがなぁ。おじいちゃんみたいなのしてるんだもん(笑)。
西原 いや、これ一応「キャラ付け」ということでやってまして・・・。ちなみにこれ、相方のお父さんから頂いたループタイでして。
大久保 「キャラ付け」ね、「ループタイキャラ」行こうと思ってるんだね(笑)。頂いたって、遺品とかそういうこと??
西原 いやいや!!ご存命なんですけど、ぜひこれを付けてほしいということで(笑)。
西原 さて、東村先生ですが、漫画家活動の初期のころ、ご実家のある宮崎で、ご自身のお父様がいらしたコンタクトセンターで約3年間働いており、プロデビュー後もOLと創作活動を両立していた経験をお持ちだということです。
東村 そうなんです。美術大学を卒業した後、就職がなかったんですよ。で、うちの父が働いている宮崎の会社でお客様窓口の部署に「入んなさい、もう決めといたから!」みたいな感じで入ったんです。実は勤め出して1ヶ月で漫画家になったんですよ。漫画の新人賞に応募して。その時は「辞められるな」とも思ったんだけど、漫画家になっても、芸人さんと一緒ですぐには食べられないんですよね。なので連載とかやりながら、3年務めてたんです。
大久保 へえ~。
東村 昼間コミュニケーターをやって、家に帰ったら漫画描いてっていう生活をしてたんですけど、休みも取りやすいし、すごい残業があるわけでもないから、夢を追える環境で働きやすかったので、3年近くやらせていただいたんです。
大久保 ありがたいですよね~。定収入が頂けるって。
西原 東村先生は当時「104*」の対応窓口でコミュニケーターとして活躍されていたんですよね?
※ 住所や店名から電話番号を検索して案内するサービス
大久保 104!いや懐かしい~。
東村 懐かしいでしょ?今もうないから。当時は104全盛期で、全国のコールを受ける番号案内センターで働いていて。東京も沖縄も受ける。だから全国の市街局番覚えさせられたりとか・・・。私すごいその時の記憶が残ってて、全日空国際線の案内番号!と言われるとけっこうまだ言えたりとか。それけっこう助かってますね(笑)。
西原 当時の体験をこちらにある漫画「ひまわりっ」の中でも描いておられて・・・。
東村 そうなんです。(『かくかくしかじか』と)両方描かせてもらってるんですよ。2回も(その頃の話を)使わせてもらってて。「ひまわりっ」でも全面的にコミュニケーター当時の話を描いたんです。なので私の漫画のファンは、『東村と言えば昔、104で番号案内をやってた人』というのは有名ですね。
大久保 (『ひまわりっ』の表紙を見て)これ、制服ですか?
東村 そうなんです、一応、制服ありました。でもほとんど私服で行ってました。割とみんなそうでしたね。
西原 ぼくがいるセンターも自由な服装ですね。バンドマンの方なんてもう髪をガンガンに立ててたりとか・・・。まさかこんな人が電話出てるとはお客様は思ってないですよね。
大久保 そうそう、みんな自由で。超楽だった。そしてバンドマンの子って礼儀正しいんだよね。ちゃんとしてるんだよ(笑)。
西原 本日はそんなお二人に、当時のことやコミュニケーターをやってよかったこと、当時出会ったあんな人やこんな人のこと。あとは、夢を追いかけながら、生活の基盤としてコンタクトセンターでがんばっている、僕のような、いわばお二人にとっての後輩たちに、お二人からのアドバイスなどもお話しいただければと思っております!よろしくお願いいたします!
まるばつ札を使って、当時を振り返る!
西原 それでは対談を前にコミュニケーター出身者だからわかる、マル、バツの質問にお答えください!お二人にはその結果をもとに対談を行っていただければと思います。
Q. 以前からコミュニケーターという仕事を知っていた?
大久保 知らなかったですよね?
東村 知らなかったですね。初日行った時に、パソコン触るの?って思った記憶がありますね。パソコンの前でなんかやんかきゃいけないの?私パソコン全然できないんだけど、って。そんな感じだったんで、ぼんやりとしかわかってなかったと思いますよ。
大久保 じゃあ、パソコンはほとんどコンタクトセンターで覚えたんですか?
東村 そうです、そうです。ブラインドタッチの研修をかなりやっていただいて。研修やりませんでした??ことわざや数字を打つの。あれ、私ゼロからやらせてもらいましたね。
大久保 やりましたやりました!めっちゃありがたいですよね?バイト行って、パソコンまで教えてもらえる時間があるのは。
東村 いや~、今ほんと助かってて。我々の業界の人ってタイピングほんと早い。なので、あの最初のパソコン研修を受けたのがすごい役立ってて。
大久保 そうなんですよね~。私は最初、情報誌見て面接受けたのがきっかけなんですけど、コミュニケーターって、どんどん電話かけて押し売りするイメージがあって。だから、きついのかな、と思ったんですけど、時給もいいし、一回やってみるかと思って入ったんです。
そしたら、研修の時間がたっぷりあって、マニュアルもがっちり教えてくれて、お問い合わせに対してマニュアルの中から答えるという業務だったから、そんな押し売りみたいなことはなかったし、穏やかな気持ちで過ごしたんですよね。
西原 お給料ももらいながら、PCのスキルも学べるという・・・
東村 そう!この対談を読んでる方も分かってない人の方が多いんだと思うんですよね。研修期間中にPCをガッツリ習えるのとかも、ほんとにみんな知らないと思うから、そこは知ってほしいな。
大久保 言葉遣いとかも、けっこう習いますよね?
東村 そうそう!謙譲語と丁寧語と謙遜語みたいなの習うじゃないですか。あれもすごい、ラッキーだったなと思った。習ったことがすごい役立ってる。
大久保 声のトーン?声の上がり下がりで「どう言ったら、どういう印象で良く聞こえるか」というのを、ちょうどここ池袋に本社がある時に、研修だけのために来たのを思い出しました。アナウンサーの訓練に近いようなこともやって。今考えると、あれもすっごいありがたかったですね~。
西原 今も研修担当者が、数か月ごとにスキルチェックを丁寧にやってますね。
大久保 そうなんだ。研修をしっかりやってくれるのはほんと、よかったな~。
Q. 業務が大変だと思ったことがある?
大久保 いろんな業務を経験させていただいたんですけど、中には終了するサービスの案内業務もあるんですよ。お客様に「ご利用いただいていたサービスが何月で終了になります」というアナウンスをしないといけない。怒りますよね、普通にね。それを「申し訳ございませんでした、お客様のお気持ちは分かります」と言いながら謝っていたこともあったり。でも、今となっては、人に素直に謝れるという特技につながりましたね。
適当に謝ったりすると、「あなた、ほんとに謝ってないでしょ」と言われることもあって、バレた!と思って、ちゃんと気持ちを入れないとダメなんだな、と思いましたね。
東村 私も苦情応対係になったことがあって。
大久保 え~?104でどういう苦情があるんですか?
東村 もうほとんどいたずら電話ですね。当時、104って通話料がタダだったんです。だから、おじいちゃんとかが話し相手代わりに電話をしてくると。でもルール上、こちらから切っちゃダメなんですよ。それでけっこう大変な仕事だな、と思ったこともありましたね。
大久保 ありましたね。近所のコンビニの店員が態度が悪くてサラダを温められたとか、そんな話をしてくる人いましたね(笑)。
東村 私、今でも人に電話したときに、自分から切れないですもん。職業病で(笑)。
あと当時のクセと言えば、ファミレスの呼び鈴が「ピンポン~♪」と鳴ると、自然と手が挙がるんですよ。(爆笑)それは当時センターで、ピンポンってなったら、手を挙げた人と手を挙げた人が交代するんですよ。3年やったから、すぐ挙がっちゃう(笑)。
Q. コンタクトセンター時代の人と付き合いがある?
大久保 私ありますね。テレビの仕事が増えてきて忙しいときに、私が空けたシフトをフォローしてくれる人が何人かいて、一生頭が上がらないっていう人がいるんで、たまに向こうから元気~っ?て連絡が来たり。とにかく助けられたって記憶がすごいあるんですよね。
入った当時20代後半で、主婦の方も多かったんで、可愛がってもらいましたね。「大久保ちゃん、パウンドケーキ焼いてきたから」と言って、かったいスポンジみたいなケーキもらったりとか(笑)。
東村 私も、何人かすごく仲良くしていただいた年上のお姉さんたちとは、今でもメールとかLINEしたり、電話したり。たまにジモト帰ると、家にお邪魔してご飯食べたり。センターって、面倒見がいい人がいましたよね。
西原 今もいますね。話す仕事なんで、飴をね、配ってくれる方がいたりとか。
大久保 アットホームだよね。お土産コーナーがあったりして、配られたりとかね。お土産コーナーだけで3つも4つも並んでて、全国の銘菓が食べられたりね。
<後篇に続く>
いかがでしたか?
次回後篇では「夢との両立でくじけそうになったことがあるか?」「コンタクトセンターで働いてよかったと思うか?」さらにお二人のコンタクトセンター復帰があるのかないのか??などなど。お二人の本音に迫っていきますよ!お楽しみに。
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